- 地区:日本
- 动画种类:TV
- 中文名称:∀高达
- 原版名称:∀ガンダム
- 英文名称:Turn A Gundam / ∀ Gundam
- 其它名称:逆A高达 / Turn A高达 / 倒A高达 / ターンエーガンダム / ∀钢弹
- 首播时间:1999-04-09
- 播放状态:完结
- 标签:科幻 / 机战 / 战争 / 剧情 / 原创
- 原作:矢立肇 / 富野由悠季
- 监督:富野由悠季
- 脚本:高山治郎 / 星山博之 / 千葉克彦 / 富野由悠季 / 高橋哲子
- 分镜:赤根和樹 / 菱田正和 / 角銅博之 / 富野由悠季 / 川瀬敏文
- 演出:渡邊哲哉 / 北川正人 / 南康宏 / 池端隆史 / 西森章
- 动画制作:SUNRISE
- 制作协力:アサツー ディ・ケイ / 創通エージェンシー / バンダイビジュアル
- Copyright:©創通・サンライズ
- 系列:机动战士高达
- Rating:12+
《∀高达》
在遥远的未来,部分人类离开太阳系外,发展出高度的文明,这个文明的一架废弃机体(Turn X)漂流回到地球上,地球上的人惊觉外面有极高文明的人类,自己却连逆向工程复制一架废弃机体都做不到(过程中产生了Turn A),地球上的人分成了两派,一方认为应该继续全力发展现存文明,急起直追;另一方则认为继续发展不可能追上,只有毁灭文明,重新从其他方式发展才能够追上。
两派地球人各持Turn X和Turn A交战,在交战过程中,Turn A破坏了地球文明,部分留守地球的人在地球上重新建立起文明,而科技再度发展到类似第二次科技革命的时代。
而被留在月球上冯 布朗的居民Moonrace,则是保存了以前人类地球居民文明所发展的高科技(但仍然和太阳系外有重大差距)。
留在月球上的居民想要重回地球居住,于是派遣了“先遣部队”作实验性移民并和留守地球的人类接触。
二年后“先遣部队”成功后确认了自己适应当代地球后,而派遣了先锋部队Dianna Counter来到了Amercia(原来的美洲),想为月球人的移民做预备。
而这个举动惹怒了Amercia上的各领地,其后双方谈判不果。
于是在地球跟月球就开始了小规模的冲突。
及后月球军方首领战斗神吉姆=金卡拉姆叛变,亦加入战争。
而部队Dianna Counter的成员罗兰,在经过两年适应并融入当地后,于成人仪式上遭遇迪亚娜回归军攻击村庄,无意中启动了被地球人误会为神像,旧地球守军的最强(曾经让人类文明濒临灭亡)MS Turn A Gundam,故事正式开始——
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第1话 对着月亮高呼
在向地球秘密降落的机动战士中,有一个名叫罗兰、基思和弗兰的三个少年少女。与基斯他们分别后,罗朗朝着比西尼蒂的方向走去,在河里溺水的时候,被基埃尔·海姆、索西耶·海姆的姐妹救了出来,开始在海姆家工作。
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第2话 成人礼
在罗兰和索西耶迎来成人式的那一天,市民军的米利沙游行也将举行。那是因为古恩预测月民穆伦莱蒂斯的袭击而采取的措施。当罗兰和索西耶在怀特德尔面前举行成人仪式时,穆恩雷蒂斯的MS部队袭来
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第3话 祭典之后
罗兰在西德的指示下隐藏着从睡梦中醒来的机器人偶白德尔。它的存在证实了“黑历史”,古恩还是一个被埋的机器娃娃,他想对抗穆伦莱丝。另一方面,回到海姆家的索西耶,面临着父亲去世的悲剧。
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第4话 故乡的军人
罗兰自称是月球人,前往迪亚纳·柜台司令部。司令部的阿吉上校和哈里中尉根据罗兰的报告,与古恩等人进行交涉。与此同时,在山地自行车赛中,在山师西德的指挥下,机械人偶的发掘工作正在进行。
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第5话 迪亚娜降临
米利沙的部队对穆伦列斯的返回地发动攻击,穆伦列斯的平民中出现了牺牲者。梅谢尔和索西耶想要夺取迪亚纳柜台的机器娃娃,相反梅谢尔被俘虏了。罗兰为了救出梅谢,在怀特德尔出击。
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第6话 被遗忘的过去
想要抓住迪安娜的米利沙的行动被古恩的制止阻止。虽然古恩和迪安娜进入谈判,但地球方面和月球方面的主张差距很大,谈判难以进展。另一方面,正在进行挖掘工作的索西耶等人的卡普尔将与菲尔和波图乘坐的沃多姆战斗。
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第7话 贵妇人的修行
为了加深地球和月亮的相互理解,决定举办和睦派对。罗兰被古恩命令作为怀特德尔的女飞行员劳拉出席派对,接受基尔出席派对所需的贵妇修行。
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第8话 罗兰的牛
为了防止在穆伦雷蒂斯的居留地周边发生冲突,罗兰在怀特多尔前往警备。因此,与因回归政策不完善而生活困难的回归民库恩相遇的罗兰,帮助库恩寻找家畜。但是,这一行为吸引了波图的MS部队。
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第9话 哥连高呼gundam
在月球上被监禁的科伦·南德被赦免,其独立部队被送往地球。希望与“高达”对战的科伦,为了引诱高达攻击了米利莎的卡普尔部队。索西耶代替被发现是姆莱蒂斯的罗兰,以白色玩偶出击。
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第10话 扫墓
出于一点玩心,基尔和迪安娜交换了彼此的衣服。迪安娜扮成基尔,基尔扮成迪安娜登上飞船,伴随着古恩和米兰从空中视察地面。飞船驶向海姆家所在的比西尼蒂,迪安娜为战火的爪痕而痛心。
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第11话 诺克斯城被毁
以谈判迟迟没有进展为理由,米兰提议将索莱伊和全军转移到桑贝托。但是,在那之前,米利夏的部队开始攻击狄安娜乘坐的旗舰“雷神”号。米利沙和狄安娜·柜台发生了冲突,整个诺克斯地区都被战火笼罩。
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第12话 地下回廊
罗兰的白娃娃不知道kyel就是狄安娜,和她一起走在地下。柯伦·南德独立部队紧随其后,来到山地自行车赛。白娃娃和柯伦的伊格尔在地下洞穴遭遇,展开了激烈的格斗。
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第13话 年长的恋人
罗兰等人在洞穴里遇到了正在挖掘宇宙飞船的青年威尔。威尔是很久以前狄安娜降落地球时遇到的男性的后代。和威尔在一起的一个叫泰特斯的女人,一看到威尔的身影,就突然袭击了他。
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第14话 离别、重逢
泰丝对威尔说,把挖出来的宇宙飞船的信息卖给狄安娜·计量器是去月球的捷径。另一方面,英格雷莎的米利夏与露佳娜的米利夏合流。想要掌握主导权的鲁贾娜方面,想要展示自己的机械人偶部队“sueside部队”的实力。
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第15话 消逝的回忆
威尔见到了狄安娜,被编入了菲尔的部队。为了显示自己的行动,打算去月球的威尔,向宇宙飞船的发掘现场出击。与此相呼应,加班率领的苏埃赛部队也出击了。威尔为了不把宇宙飞船交给米利沙而展开了激烈的战斗。
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第16话 TurnA的总集编
到第15话的总集篇。关于高达的性能讲解、凯尔·海姆和狄安娜·索瑞尔的关系、围绕罗兰等人的罗曼史状况等,全书分3章进行了重点编辑,是一部充满看点的总集。
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第17话 建国风暴
罗兰将护送雇用的穆伦雷蒂斯技术人员。但是,途中与狩猎穆恩雷斯的苏伊德部队相遇,与加班一决胜负。另一方面,古恩收到了来自迪安娜的建国宣言邀请函。与此同时,泰特斯正准备暗杀迪安娜。
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第18话 姬叶儿和迪亚娜
在建国宣言的仪式开始前,狄安娜向罗兰透露了自己和基尔被替换的事情。建国宣言前想办法见到基尔的二人,不过,米利沙的部队为了妨碍仪式开始攻击。与此同时,泰特斯为了暗杀迪亚娜潜入了索莱伊。
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第19话 苏丝亚的战争
在金斯利山谷发掘的宇宙飞船被命名为“威尔格姆”。罗兰同时成为了被发掘的“盖勒普”的舰长,但是索西埃很不满。就在这时,普图中尉的部队发现了盖勒普,索西埃在卡普尔展开迎击。
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第20话 阿妮斯的力量
在最前线附近的山丘上有一栋房子,老妇人安妮斯坚决不退。罗兰去劝他避难,但被他以不能放弃祖祖辈辈居住的土地为由拒绝。这时,被加入地球国籍的月球战士“雷特队”追赶,米利夏的部队逃了出来。
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第21话 迪亚娜的奋战
罗兰等人探望住进野战医院的梅谢。这时,莉莉在阮的陪同下来了。莉莉不喜欢切尔和阮的关系,劝她去野战医院工作,并派她去做辛苦的工作。
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第22话 哈利的灾难
对投奔米利沙的归国民的逃跑感到愤怒,对逃跑者聚集的“维尔盖姆”的发掘现场进行了总攻。担心迪亚娜安危的基尔向哈利下达了保护迪亚娜的敕命。接到敕命的哈利伪装成月影技术人员,潜入发掘现场。
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第23话 蒂蒂丝的遗言
不分敌我地贩卖面包的凯斯面包工厂周围,自然形成了中立地带。在工厂工作的泰泰斯,发现了在盖洛普领取面包的罗兰等人。计划利用一个叫特洛伊的男性,夺取白娃娃。
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第24话 罗拉的远吠
由潜伏在地球上的月亮女神的后裔组成的雷特队,受到了狄安娜·计数器的歧视对待。雷托队的坎瑟认为,因为有劳拉这样的叛徒,所以自己也不被信任,于是用假白娃娃袭击村子,企图引起米里沙的分裂。
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第25话 伟尔基姆离陆
决定在一两天内对威尔格姆进行试飞,菲尔的部队察觉到这一点,便前往攻击威尔格姆。另一方面,为了追赶迪亚娜来到镇上的罗兰卷入了弗兰和基思的争吵中,被基思指责“以劳拉的名义杀人,成为阮氏的工具”
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第26话 觉悟之战
脚 本:高山治郎 / 絵コンテ:アミノテツロー / 演 出:渡邊哲哉 / 作画監督:佐久間信一 / ディアナはコレンと共に旅を続けていた。トラックから降りて歩こうとするディアナをコレンはたしなめ、子供たちの笛の鳴る方へと向かう。飛び立った宇宙船ウィルゲムはすぐに不時着し、修復が必要だった。しかしフィル部隊も半壊といっていい状態で追撃を仕掛けることは無理となる。キングスレー近く、野戦病院に残っていたロランはディアナ探しに気を取られて、ソシエ思いのメシェーの顰蹙を買う。ソシエは、マウンテン・サイクルで新しく見つかった坑道を調査に出発するギャバンを見送る。ロランはディアナ探しを優先させてギャロップを出す。先へ急ぎたいディアナだが、悟ったように穏やかなコレンと子供たちが木彫りの人形で交流するのに微笑む。同じ頃、マウンテン・サイクル調査から戻ったゼノアの報告を聞いたミランとディアナは成果をねぎらい、モビルスーツ部隊の動員を決める。ハリーは部下の報告で、ディアナ似の女性と共にコレンが写った写真を見て顔色を変え、確かめに向かった。ロランとヤコップとブルーノは、祭りで賑わう町を歩き、ディアナを探す。そこで、ムーンレィスと地球人が一緒に収穫を祝う姿を見て、それがキースの仲介だと知り感動する。その町でディアナと再会したロランは、ディアナが月へ戻って帰還作戦を良い方向へ正そうと考えていることを知る。しかし、コレンは、祭りのパレードに出てきたホワイトドールそっくりの山車に記憶を呼び覚まされて、猛然と攻撃しようとし始めた。混乱したコレンには、“ガンダム”が天国を荒らす悪鬼に見えるらしい。ヤコップたちを見つけたコレンは、ふたりを脅してモビルスーツを用意させ、コレンを止めようとして出てきたロランのホワイトドールに襲いかかった。しかしディアナはコレンの心根を信じ、気の済むようにしてやって欲しいとロランに命じた。困ったロランだが、ディアナ探しに来たハリーの協力もあり、コレンに天国を守ったと思いこませることが出来た。
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第27话 深夜拂晓
脚 本:高山治郎 / 絵コンテ:斧谷 稔 / 演 出:森 邦宏、鳥羽 聡 / 作画監督:菱沼義仁、後藤雅巳 / ディアナに再会したハリーは、ロランと共に麦刈りをして、ムーンレィスにとっても地球が故郷なのだと実感する。ハリーの理解を得たディアナは、月へ戻る理由(ザックトレーガーを使った者を処罰するため)をロランに明かして、ディアナ・カウンターに帰投していった。ゼノア隊は、可変モビルスーツ“ムットゥー”を見つけ出し、更に発掘を続ける。戦争の真実を撮っておく決意したフランは、戦争の最中に結婚を考えるソシエを写す。そのソシエにプロポーズしたギャバンは、スエサイド隊を率いてクレーター状になった原子野に来ており、訳ありの坑道をみつけた。草木もない地形が核爆弾の惨状だと知らないギャバンは、近くで発掘中のゼノア隊と接触。ゼノア隊は新たに奇妙なカプセル(核爆弾)も見つけ、鉢合わせしたギャバンたちとカプセルを巡って戦闘を開始してしまいそうになるが、ゼノアの説得で一時休戦となった。一方、ウィルゲムに戻ったロランは、ギャバン隊が、禁忌の場所“ロスト・マウンテン”に入り込み、月の部隊と接触したと知り、ソシエと向かった。同じ頃、ハリーの導きで戻ったディアナは、身代わりをつとめたキエルと再会し、ハリーを大尉に昇進させる。そしてキエルに、月と地球の区別がない新しい国を作り、女王になって欲しいと頼む。月を任せたアグリッパが月と地球の戦争を誘導していたと考え、これを止めるために月へ向かうつもりだからだ。ディアナの計画を聞いていたロランは、戦う必要はなくなったとギャバンやゼノアに訴える。発見した8基の核爆弾によって共倒れになる危険を察知したゼノアもロランに同意して、援軍に来たレット隊のキャンサーたちにも撤退を命じた。何も知らないギャバン達は、核爆弾を秘密兵器と勘違いして持ち返る。手柄を焦るレット隊は、作動し始めた核爆弾を抱えていたギャバン機に攻撃を仕掛けて、足止めしてしまう。 ロランはみんなに避難を呼びかけるが、核爆弾はギャバンを巻き込んで大爆発を引き起こした。その閃光は一瞬にして昼間のように当たり一帯を照らす。この光を地上で目撃したシド、フィル、ハリー、ディアナとキエルは戦慄を覚えるのだった。
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第28话 寄托之物
脚 本:星山博之 / 絵コンテ:西森 章 / 演 出:西森 章 / 作画監督:しんぼたくろう、中田栄治 / 爆発した核爆弾は、巨大な穴を空け爆発後も長い期間に渡って生命に害を与える禁忌の兵器だった。フィル少佐とポゥ中尉は核爆弾の威力に心を奪われており、なんとしても手にいれようと画策する。ディアナカウンターのゼノア大尉とレアは、埋蔵されていた核爆弾2つを持ち出していた。爆弾の扱いに考えあぐねていたところにミリシャのスエサイド部隊と鉢合わせし、交戦を避けて逃げるが、爆弾を探しに来たポゥと遭遇してしまう。フィルのために核爆弾を手に入れようとするポゥに、渡すまいとするゼノア。ゼノアは恐ろしい爆発が再び引き起こされることを忌み嫌ったのだ。ポゥから逃げるゼノアは、ロランとソシエを見つけて、ふたりからディアナに直訴するという話を聞く。その役目を引き受けるゼノア。替わりに核爆弾を隠して欲しいとロランに頼む。そしてソシエを同行して、ゼノアは旗艦ソレイユへ急いだ。そのソレイユで、フィルは話し合いを優先するディアナを「弱腰」と非難し、政権の委譲を求める。ディアナは「阻むものは武力で排除する」というフィルを処刑するとまで言い切る。そこへ、ソシエとメシェーとゼノアが到着した。ソシエは強行突破してディアナに訴えようとするが、ミリシャが攻めてきたと考えたディアナ・カウンター守備隊の攻撃を受ける。この混乱の中、ディアナを案じるハリーは、キエルをディアナと偽って脱出させた。本当のディアナがキエルだと思われれば、身柄が守れると考えたのだ。ハリーに連れ出されたキエルはディアナを演じ、ソシエに逃げるように伝えた。しかし、ディアナ・カウンターの攻撃は続き、ゼノアはソシエの盾になって亡くなる。キエルは、フィルよりアグリッパの動きを警戒すべきだとハリーに説き、ザックトレーガーに向かうように進言する。ハリーはその発言に連れ出した相手が本当にキエルかどうか自信が揺らぐ。一方、ソシエはディアナ・カウンターの動きを監視していたジョゼフに救われたが、途中で出会ったフランから、姉のキエルがディアナ・カウンターに囚われたという情報を聞き、愕然とする。
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第29话 太阳号的两个人
脚 本:星山博之 / 絵コンテ:斧谷 稔、横田 和 / 演 出:山口美浩 / 作画監督:佐久間信一 / ソシエはディアナ・カウンターにさらわれたキエルを心配していた。ハリーがディアナを守るための賭にキエルを使い、キエルをディアナと偽って連れ出して、ディアナに退陣を迫るフィルの目を欺こうとしたのだ。しかし、フィルは茶番劇だと見破って本物のディアナを拘束してしまう。だが、ディアナはキエルだと主張して、ディアナの偽物を処刑すれば物笑いの種になると牽制する。フィルは、ポゥにハリーが連れ去った女を連れ戻して来いと命じる。一方、ウィルゲムは「天の階段」があるマニューピチへ向かいつつあった。ミハエルはムーンレィスの技術者たちを疑うが、グエンは素直に礼を述べ、労う。その頃、核爆弾を託されたロランは、ソシエから事情を聞いたフランと合流する。フランは、ミリシャに核爆弾があると伝わると大騒ぎになるから、ジョゼフにも話さないでおいたという。納得したロランは、絶対安全な場所に核爆弾が隠せないかと考え、宇宙で捨てることを思いつく。宇宙へ行くには宇宙船ウィルゲムに乗せてもらえばいいのだ。それまでの隠し場所をフランが提案して、ロランは無事、核爆弾を隠した。同じ頃、キエルはハリーと共にウィルゲムの前に現れる。ミリシャが宇宙へ行きアグリッパと会う危険を考えるキエルは、素手でグエンの元に赴き、ディアナ・カウンターの最高指揮官として説得を試みる。しかし、そこへポゥが部隊を率いて追撃してきた。「女王にしてやる」と言うフィルの言葉を拡大解釈して、ディアナを亡き者にする気だ。ミハエルが反撃を命じ、ミリシャとポゥは交戦に突入した。そこへ戻ったロランは、ディアナを何とか戦場から救出。ウィルゲムも、ムーンレィスの技術者たちの働きで荷粒子砲を撃ち、ポゥの部隊を撃退した。その頃本物のディアナは、ミランの助力を得ることもできず、キエルとしてディアナ・カウンターの旗艦ソレイユから放逐されてしまうのだった。
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第30话 怀抱胸中
脚 本:浅川美也 / 絵コンテ:斧谷 稔、工堂紘軌 / 演 出:北川正人 / 作画監督:杉光 登 / リリがグエンの元へルジャーナ海軍を連れて来た。マニューピチまでの道案内をさせるためだ。ウィルゲムにはディアナの姿をしたキエルが乗船した。ロランはディアナだと信じている。だが、グエンはキエルだと見抜き、隠し事せず互いに協力すべきで、月と対等に交渉するためには月へ行くと必要があるとキエルを説得する。囚われの身のディアナはミランからミドガルドに預けられ、本物偽物に関わりなくディアナとして自分が連れ去られていくことを知る。一方、ソシエは亡くなったギャバンのために花嫁衣装を着てみせる。そして、隠しておいた核爆弾を宇宙に捨てに行くと決めたロランの話を聞き、一緒に取りに行く。同じ頃、爆発から逃げ延びたレット隊のキャンサーとムロンは、ディアナの身の安全を図るためにも、ミリシャが手に入れた核爆弾を処分しようと考えていた。フランはジョゼフと港で会い、マニューピチへ向かう軍艦に乗船させてもらう。ソシエと共に核爆弾を見つけだしたロランは「戦うのを止めて、ムーンレィスと仲良くできる」という気持ちをソシエに少し理解してもらう。そして、ホワイトドールの胸のサイロに核爆弾を隠して、ソシエと共にウィルゲムのいる港へ引き返した。しかし、そのウィルゲムにはキャンサーとムロンが、決死の覚悟で「爆弾を渡せ」と迫っていたのだ。対応したグエンは核爆弾のことを知らないので何のことかわからず格納庫のものすべてを放り出す。そこへソシエとロランが駆けつけた。グエンは混乱に乗じてウィルゲムを洋上に出そうとするが、キャンサーは、ムロンにウァッドを投げさせてウィルゲムに取り付き、みんなまとめて爆発させようとする。一計を案じたグエンは、キエルをディアナと偽り人質にしてキャンサーを脅し、ウィルゲムを出航させてしまう。キエルは、ディアナとしてこの場を諌め、キャンサーたちを逃がす。一方、水に強いソシエのカプルはホワイトドールを抱えてウィルゲムを追いかけるのだった。
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第31话 追击!爱哭鬼宝
脚 本:高橋哲子 / 絵コンテ:斧谷 稔、小原正和 / 演 出:南 康宏 / 作画監督:佐久間信一 / ディアナを人質に取られたと知ったフィルは、それを利用して「ハリーたち親衛隊が裏切ってミリシャに引き渡した」という筋書きを、全軍に演説した。演説を聞いたディアナ・カウンターの兵士たちは、それを信じ、フィルの言う共和国の建設に協力すると誓う。ポゥは失態を挽回しようとウィルゲムの追撃に出た。一方、マニューピチへ向かうウィルゲムは南の海上にあった。グエンとキエルは演説を聞き、ディアナ・カウンターが女王ディアナ抜きで軍を動かそうと画策し始めたと洞察。そのウィルゲムを追って、ロランとソシエも洋上を南下していた。同じ頃、汚名を着せられたハリーは本物のディアナの行方を追って、ポゥの追撃艦“アルマイヤー”に強引に着艦する。ブリッジに現れたハリーは、そこで体調を崩していたポゥに口移しで薬を与え、「フィルが放逐した地球人の娘」の行方を尋ねる。情報は得られなかったが、ディアナの威光でハリーは捕縛を免れる。そのディアナはミドガルドによって帆船に乗せられていた。その姿を見かけたムロンとキャンサーはディアナを救出すべく、ウァッド&フラットと追いかけた。同じ頃、追撃するポゥのアルマイヤーがウィルゲムを射程に捕らえた。容赦ない攻撃でウィルゲムに限界が近づいたとき、ソシエとロランが間に合う。ふたりは連携してアルマイヤーに攻撃を仕掛けて、追撃不能にしてしまう。ポゥはまた悔し涙に暮れた。同じ頃、ディアナを助けようとしたキャンサーとムロンは、ミドガルドが月から迎えに来た特使で、降下してきたシャトルで月へ行くと聞き、供をすることを許され感激する。ハリーはそのシャトルを発見し、ディアナの姿を確認するが、ゴールドスモーで追いつくことはできず、引き離されてしまう。シャトルの目的地もまたマニューピチであるとは知らないロランとソシエは、ウィルゲムを追って海上を急ぐ。その夜、洋上でロランとソシエは流れ星を見た。二人は同じ願いごとをするのであった。
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第32话 神话之王
脚 本:太田 愛 / 絵コンテ:横山彰利 / 演 出:池端隆史 / 作画監督:しんぼたくろう、中田栄治 / 洋上を行くロランとソシエは機械人形のコクピットの中で宇宙服を合わせていた。二人の楽しい時間は爆撃の音で消し飛んだ。南アメリア大陸の北部、赤道下にある要衝の地、マニューピチの町。そこはすでにディアナ・カウンターの守備隊に占拠されていた。ミリシャは機械人形部隊で攻撃をかけるが、町に設置された砲台によって敗退。グエンはウィルゲムの荷粒子砲で砲台ごと町を落とせと命じる。町に住む民も犠牲になるが、強行作戦は敵の戦艦が到着する前の翌日の夜明けに予定された。その夜、ソシエは人影を見かけ、話を聞こうとあとを追う。しかし、土地の娘(アデスカの娘、マヤリト)は秘密があるのか、ソシエを気絶させて姿を消してしまう。ソシエを介抱したロランは、小さな足跡から岩穴を見つけ、その中に端座した壮年の男と出会った。その男アデスカの王、クワウトルはアデスカの民が一斉に見たという、不吉な夢の話をロランたちにするのだった。アデスカの民の神話によれば、遠い昔、北の空が赤く染まったとき、天の巨人と地の巨人が世界の始まりの樹(アデスの樹)をつたって争いを起こし、災厄が広がったという。アデスカの祖先たちは大地の女神を救うためにアデスの樹を切り倒したが、一本の枝が弾けて空へ舞い上がり、その時から、アデスカの民はアデスの枝が再び災いを招かぬように守ってきたという。ロランはそれが核爆弾の災いを語る伝説だと悟り、災いの元凶となる爆弾を宇宙に捨てるために、アデスの枝に登って天へ行く必要があると王に訴えた。ロランの真剣さをくみ取った王は、ロランにアデスの枝を取らせようと約束する。アデスの枝に向かうには、ディアナ・カウンター守備隊を退けなければならない。守備隊の砲台を爆破するため、シドとジョゼフ、エイムズを伴ったロランと王とマヤリトは、アデスカの民しか知らない地下水路を通って、マニューピチの町へと近づいた。だが、一同の行く手を、アデスカの青年タルカと兵士たちが遮る。ジョゼフとマヤリトは辛くも捕縛を免れるが、ロランと王は捕ってしまった。タルカによるとクワウトルは「逃げた王」だというのだ。話を聞こうとしないタルカに焦るロランたち。巨大砲台の攻撃が始まる夜明けは刻一刻と迫っていた。
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第33话 马纽普奇攻略战
脚 本:太田 愛 / 絵コンテ:西本由紀夫、森 邦宏、斧谷 稔 / 演 出:森 邦宏 / 作画監督:戸部敦夫 / ジョゼフは、アデスカア民の娘マヤリトの助けを借りて水路から脱出できた。マヤリトは、ジョセフと同じマバ族の人間だったのだ。捕らえられたアデスカの民の王クワウトルはテペトルの手によってタルカの前に出される。クワウトルを討つ新しい王に選ばれたタルカは民の運命を引き受けることを恐れ、その不安を見抜いたクワウトルは交代の儀式の途中で逃げ、タルカに時間を与えたという。彼らは神話の通り、白い悪魔がアデスの枝を取りに来て、再び天と地の間で巨人たちの戦いが起こることを恐れていたのだ。しかし、アデスカの神話では、不吉な災いが起こったとき、災厄を一身に背負った古き王が新しい王に討たれて厄払いしなければならないという。地下広場に連行されたロランたちは民の王の交代の儀式に引き出される。しかし、ジョゼフとマヤリトの働きで、クワウトル王とロランたちはその場を逃亡できた。しかし、事情を知らないアデスカ兵はロランたちを捕らえようとして、放った矢でマヤリトを傷つけてしまう。ロランたちは傷ついたマヤリトをシドに預けて、二手に分かれて砲台の爆破作戦を密かに開始した。夜明けが近づいた地上では、ミハエルの要請で複葉機部隊も飛来し、巨大砲台攻撃の準備が整う。シドは、木の切り株のようになった山を見て、クワウトル王からアデスの世界樹の話を聞き、この地が天の蓑虫伝説の場所だと実感する。グエンはマニューピチを落とすため、砲撃を強行しようとするが、キエルはロランたちの安全を図るため、懸命に止めようと説得する。だが、ロランたちはディアナ・カウンターに発見されてしまった。絶体絶命の窮地に陥るロランたちを救ったのは、ソシエたちだった。ようやく砲台に爆薬をセットするものの誤って時限装置を作動させ、ひとつを残して爆破させてしまうロラン。クワウトルは重傷のマヤリトと共に最後の砲台に残り、ロランに「空を赤く染める兵器を宇宙に捨てに行くという誓いを果たせ」と言い残して、タルカに爆薬を射るように命じた。マヤリトはクワウトル王と共に殉じ、タルカは矢で砲台を爆破して伝説どおりに王位を得た。攻略されたマニューピチの空から光の筋が見える。天へ上る階段、アデスの枝の光である。
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第34话 飞吧!移流圈
脚 本:高山治郎 / 絵コンテ:川瀬敏文 / 演 出:山口美浩 / 作画監督:佐久間信一 / ハリーは、ジャンダルムが自力で引力を振り切れるのにザックトレーガーに寄るのを疑問に思う。ミドガルドは、ディアナの話し方から本物だと推察し、ウィルゲムよりも早く月に連れて行くことを話す。一方、マニューピチの町にある施設をシドとラダラムが動力を繋いで復旧させていく。そして宇宙船ウィルゲムが到着した。月へ向かう準備をして宇宙に上がる予定だが、ディアナ・カウンターの追撃が心配されていた。ミドガルドにさらわれたディアナの乗る戦艦“ジャンダルム”は、一足早く宇宙へ向けて上昇を開始する。ハリーはゴールドスモーで追うが、引き離されてしまう。この様子を見ていたディアナは、再び地球へ戻ることを誓うのだった。ウィルゲムでも、ジャンダルムが飛び立つのが確認された。キエルはディアナが乗っていないかが気になり、追って欲しいと頼むが、ザックトレーガーには周期が存在しているので無理だという。アデスカの民の言葉を借りれば巨大な枝、ザックトレーガーは地球を3時間の周期で回転する巨大なバトンである。先端にシャトルを収容する蓑虫状の筒があり、地表近くで筒に乗ったシャトルはバトンの回転力で持ち上げられ、その推力を得て月へ放り出されるという。ミランはミリシャの戦艦に追撃を出さないフィルに詰め寄るが、フィルは宇宙に行きたい奴は行かせれば良いとなげやりな態度で応じ、面倒なことになっても月に責任を取らせるため、黙認すると切り返す。その頃、ポゥはウィルゲムを追ってマニューピチへと急ぎ、ついにウィルゲムを捉えた。モビルスーツ“ムットゥー”を従え、ポゥは出撃する。ウィルゲムは発進を優先し、ジャラピィ隊とスエサイド隊は地上から援護する。ロランもホワイトドールで空中へ飛び出し、両手のハンマーで相手のモビルスーツを絡め取り攻撃を加えた。ポゥは、ハンマーの鎖を断ち切る。墜落するロランを救ったのは、ハリーだ。戦闘機で攻撃を仕掛けたラダラムは返り討ちに遭い、後席にフランを乗せて無事ウィルゲムに軟着陸して、ロランもウィルゲムの加速前に戻ることができた。ハリーのゴールドスモーもウィルゲムに合流し、ロランのホワイトドールとともに推力を補ったウィルゲムは、ついにザックトレーガーに辿り着く。
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第35话 札克特雷卡
脚 本:星山博之、斧谷 稔 / 絵コンテ:西森 章、斧谷 稔 / 演 出:西森 章 / 作画監督:しんぼたくろう、中田栄治 / 長さ8500キロの長大なバトンの両端にある樽状のドックから月へと宇宙船を打ち出す設備“ザックトレーガー”に、ミリシャの宇宙船ウィルゲムが辿り着いた。しかし、ウィルゲムはドック内で動けなくなる。そしてミリシャのメンバーがあまりにも宇宙の知識に乏しいため、いちいち説明する必要があった。ウィルゲムに乗り込んでいたハリーは、ヤーニやミハエルからディアナ親衛隊の士官ということだけで拘束されそうになるが、宇宙服の着方をアドバイスしたことで理解してもらえるようになった。そして間が悪くドッキングアームが動かなくなる。ハリーが破壊工作をしたのではないかと疑われるが、実はディアナ・カウンターの守備隊の仕業だった。ロランとソシエが機械人形で管制室の制圧に行くことになる。同じドックには、ミドガルドとディアナを乗せた戦艦“ジャンダルム”も入港していた。月へ打ち出されるのを待つ間、ミドガルドは守備隊にミリシャの船の足止めを命じる。ハリーはディアナを救い出そうと単身でジャンダルムへの潜入を試みた。一方、ロランとソシエは、内部からリニアエレベーターを使ってセンターハブ(バトン中央部)の管制室へ向かうが、守備隊の防衛に撤退。外から近づくルートを選択する。裏切り者の烙印を押されたハリーも守備隊の妨害に遭い、ディアナの姿を目にするもののジャンダルムに近づけない。グエンはハリーに手を貸すようにミハエル達に命じた。ロランたちを動きやすくするための囮作戦と、ハリーの目的を確かめるためだ。キエルは、ディアナとなり、ザックトレーガーに進駐した兵士たちの命令を解除しようと試してみる。するとミドガルドは、ディアナに本物のディアナとして通達するよう求め、二人はお互い同じ名前を呼び合い、再び会う約束を交わす。ロランやハリーたちの奮闘もむなしくジャンダルムは月へ打ち出されてしまった。ウィルゲムに残ったディアナの振りをしたキエルは、後に残った兵士たちにザックトレーガーの整備を任せるのだった。ウィルゲムはドッキングアームが外れ、ザックトレーガーを後にして、地球を背景に月へ向かう。
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第36话 市民军宇宙决战
脚 本:大河内一楼 / 絵コンテ:南 康宏 / 演 出:南 康宏 / 作画監督:佐久間信一 / ウィルゲムが月へ近づく間に、宇宙初体験のミリシャたちは様々な騒動を引き起こし、核爆弾を捨てるチャンスを伺うロランは、その収拾に奔走することになる。ウィルゲムの通路では、移動用レバーに不慣れなミハエル達が混乱して無重力での行動の難しさに不満を覚える。宇宙酔いで体調を崩したラダラムやシドは、ハリーから頭痛止めの民間療法を教えられて試す。無重力未体験のソシエとキエルも、シャワーを浴びようとして、ゼリー状に空中に浮かんだ大量の水滴で溺れかけて、ロランに救われたりする。宇宙に懲りたヤーニはミリシャ兵と共に酔っ払い、脱走を企てた。樽に入って地球へ帰ってしまおうというのだが、真空の宇宙で樽は弾けてしまった。危機一髪、ロランのホワイトドールに救われるものの、無知故の事件は同時多発的に発生。リリは医務室に運ばれてくるミリシャ兵を見てバカにするが、グエンは宇宙の民として地球人がムーンレィスと交渉するためには必要な通過儀礼であり、月へ行かなくては交渉も成立しないと考えていた。しかし、ついにミハエルの堪忍袋の緒が切れた。家族を思い出したことが原因だが、ブリッジを占拠し、地球に引き返せと叛乱を起こしたのだ。月の女王ディアナと信じられ、人質にされたキエルは、ディアナであれば月へ向かっても安全だと諭し、キエルであれば人質にはならないと説得を試みる。ハリーは収拾策としてブリッジの空気を抜くように命じた。酸欠になるのを恐れたミハエル達はブリッジを飛び出して格納庫へ向かい、機械人形を奪って宇宙へ飛び出してしまった。ハリーはクーデターに対する処罰は死罪が適当で、不穏分子の排除ができたと冷酷に処理しようとする。だが、ロランの優しさはそれを否定。ホワイトドールで救助に向かう。ミハエル達は連れ戻しに来たロランに攻撃。核爆弾のこともあり、防戦一方のロランは苦戦する。しかし、大勢が乗り込んだ機械人形のコックピットでミハエル達は酸欠を起こし、敢えなく連れ戻された。全員で写真を撮ることでみんなの気持ちは再びひとつになる。ミハエル大佐は、家族の写真を手に再び、地球へ帰ると心に誓う。ウィルゲムは月への航行を続ける。
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第37话 月世界之门
脚 本:高橋哲子 / 絵コンテ:横山彰利 / 演 出:池端隆史 / 作画監督:佐久間信一 / ミドガルドとギム・ギンガナムとの通信を盗み聞き、ディアナ暗殺を考えていると知ったレット隊のキャンサーとカフカは、ディアナを連れて戦艦“ジャンダルム”を脱走する。追っ手を撒くため、ディアナの指示でアステロイド・コロニー“ミスルトゥ”へ向かい、救助信号代わりに音楽を暗号にしてウィルゲムへ発信する。その頃、ウィルゲムは、戦艦ジャンダルムを追うコースで月へ向けて航行していた。ロランは核爆弾を捨てるぎりぎりの位置が、月に近い廃棄コロニーの辺りだと考えて、ソシエ、フラン、メシェーと相談する。そしてフランがムーンレィスだと気づいていたソシエとメシェーが、地球の人たちが月へ行ったドキュメントを書くという彼女を励ます様子を見て、地球と月との垣根を乗り越えて仲良くなっていることに感動する。そこへ、ディアナの通信が届いたことが知らされ、ロランとソシエは救助に向かうことになる。廃棄されたアステロイド・コロニー“ミスルトゥ”に近づいたレット隊は、巨大な月のパノラマを目にして喜び、ディアナを交えて歌って踊り、感激していた。その一行を追うミドガルドは、スパイと自らを蔑みつつも、進軍するギンガナム艦隊の伴をしていた。艦隊の御大将ギム・ギンガナムは、月でソレル家と同格の武門の家柄である。ウィルゲムと同じくディアナの通信を解読したギンガナムは、部下スエッソンにディアナを捕獲するように命じて先発させた。一方、ディアナの指示でミスルツゥ内部への進入を果たしたキャンサーとムロンは、改めてディアナの英知に心酔。地球へ帰るよう諭すディアナに「命を賭けてもご一緒します!」と言ってきかない。ミスルツゥには、ディアナの先祖が月で作物を栽培するために作った実験農場があった。その荒廃に心を痛めたディアナは、ふたりを連れて設備の回復を試すため、内部へ進む。そのころ、ハリーはディアナを守るためにキエルを利用しようと考え、グエンやリリ達が止めるのも聞かず、ゴールドスモーでキエルをさらってしまう。彼女をギンガナムに会わせることで、ミスルトゥへの攻撃を止めさせるためだ。同じくディアナを助けようとするロランたちもミスルトゥに到着するが、待ちかまえていたスエッソンのモビルスーツ“マヒロー”隊の迎撃を受けた。コロニーの橋脚部に隠れたロランとソシエは攻撃を逃れるため、コロニー内部へ突入する。
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第38话 战斗神金卡拉姆
脚 本:浅川美也 / 絵コンテ:高田 淳 / 演 出:森 邦宏 / 作画監督:しんぼたくろう、中田栄治 / ハリーは、さらってきたキエルをディアナに仕立て上げ、ミリシャの船から連れ戻したとギム・ギンガナムに連絡し、ミスルトゥの戦闘を止めさせた。ディアナの救難信号を受けて救助に来たロランとソシエは、待ち伏せていたステロ隊の攻撃を受け、慌ててミスルトゥの中へ逃げ込んだ。一方、キャンサーとムロンは、ディアナと共にミスルトゥ内の制御室に辿り着いた。ディアナは制御を回復しながら、ソレル家の伝説と、カフカ家への期待をレット隊のふたりに語って聞かせる。レット隊は改めてディアナの優しさに感動。しかし、制御室にステロの部下、シッキネンが侵入、ディアナを捕えようとした。応戦したレット隊はシッキネンを倒し、その乗機、モビルスーツ”マヒロー”を奪い、ディアナを守ってフラットで逃走するが、他の“マヒロー”の追撃が迫る。通路を爆破して逃げる途中、ロラン達と合流したレット隊は、更に奥へ逃げた。同じ頃、目を覚ましたキエルは、ハリーがアグリッパと差し違えるつもりだと悟る。そして、好きだと言ってくれればアグリッパ暗殺もしてみせると、ハリーへの恋を告白するが、ハリーはディアナへの忠誠のためそれを拒絶する。ロランたちを追ってきたウィルゲムも、ステロ隊に攻撃されミスルトゥに逃げ込んできた。ギンガナムの旗艦“アスピーテ”もミスルトゥの別の宇宙港に入港。ハリーと対面したギンガナムは、ミドガルドから、逃亡したディアナ似の娘もディアナの可能性があると聞かされるが、ハリーの意見を受けて月へ向かう。覚悟を決めたキエルは、死ぬときはどちらかの腕の中でとハリーに願う。そこへギンガナムが現れた。キエルはやり過ぎるほどディアナを演じて、ギンガナムの不審を買う。ギンガナムはステロ隊に命じて、ディアナがいる可能性のあるミスルトゥを攻撃させ、ハリーの反応を楽しむ。ハリーがギンガナムに、ディアナ様へ恨みがあるのかと問うと、彼は地球侵略の花火代わりだとうそぶく。一方、崩壊するミスルトゥから待避するようウィルゲムに連絡したロランは、レット隊やソシエと共にミスルトゥを破壊して、崩壊直前の脱出に成功する。ギンガナムは実戦の世になる喜びを噛み締めていた。そんな状況を肌で感じたキエルは、自分が強がって事態を悪くしているのではないかと苦悩する。
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第39话 小行星爆炸
脚 本:高山治郎 / 絵コンテ:奥田誠治 / 演 出:山口美浩 / 作画監督:佐久間信一 / 四散したアステロイド・コロニー“ミスルトゥ”の中でウィルゲムはホワイトドールとカプルたちをキャッチした。ギンガナムは、ステロたちにディアナの乗ったシャトルを追撃するよう命令する。脱出したロランたちは、残骸に隠れて月を目指した。一方、グエンはミドガルドに連絡を取り、戦時協定を結びに来たと説明。更にロラン達を脱走者に仕立てて、無闇に撃ち落とさないように牽制する。これを聞いたギンガナムはアグリッパに取り次ぐように命じた。その頃、ディアナ達は隠れ蓑にしている残骸が月へ落下することを知り、驚く。その落下コースは月面赤道上のフォン・シティを直撃して、大災害を起こす可能性があった。祖先が作ったミスルトゥの破壊を黙認した上、残骸が月の民を犠牲にする時のディアナの悲しみを思い量ったキャンサーとムロンは残骸を処分しようと出撃した。同じ頃、ギンガナムはディアナを装っているキエルの元を訪れた。キエルが偽物でも、地球の市井の女が一時でもディアナ・カウンターを束ねたことに興味を持ったギンガナムは、不躾な態度をとりながらも、フォン・シティを救うためミスルトゥの残骸の処理を約束する。一方、思うように残骸を破壊できないキャンサー達に、ロランはホワイトドールの胸に抱えていた核爆弾で何とかしてみると提案する。キャンサー達はロランが本当にディアナ様のナイトだと理解し、追撃してきたステロの相手を引き受ける。ソシエはディアナのシャトルを守って戦場から待避。ロランは「月側で核爆弾を爆発させます」と注意を送るが、ステロ達を相手にしたキャンサー達は死を覚悟する。月面に近づくミスルトゥの残骸に接近するロランは更に、黒歴史に禁忌として記された天を焼く剣(核爆弾)を使うと宣言。通信を受けたギンガナム艦隊とミリシャの宇宙船ウィルゲムは全速で離脱するが、ロランの前に自機X−TOP(エックストップ)で現れたギンガナムは、ホワイトドールを「ターンエー」と呼び、自分の艦に迎えた女性(ディアナに扮したキエル)の無事を保証し、核の力を確認するために留まった。ロランは核爆弾を投げてミスルトゥの残骸の近くで爆発させた。残骸は月から逸れた。ソシエは、核の光を見てギャバンを思い出す。ロランとギンガナムは無事だったが、ステロ隊を退けたレット隊のキャンサーとムロンを乗せたフラットは大きく傷つき、「月の魂(たま)」の歌を歌いながら地球へ引き寄せられていった。
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第40话 月亮上的海战
脚 本:大河内一楼 / 絵コンテ:アミノテツロー / 演 出:渡邊哲哉 / 作画監督:菱沼義仁、戸部敦夫 / ロランたち一行は、月面に到着した。月面を環状に走る運河の下にムーンレィスの都市は広がっていた。運河には鯨も居れば、漁をして生活をする人も、清掃をする人々もいる。ロランはその運河人(うんがびと)の出身だ。ディアナとソシエを故郷の運河へ案内したロランは、かつての仲間、ドナやハメット達と再会する。その頃、ギンガナムと接触したグエンは、地球からの貢ぎ物や、ミスルトゥで救助した捕虜シッキネンを渡して、直接交渉の糸口を探っていた。ギンガナムは、月の管理人アグリッパへ伝えるが、いつ接見になるか分からぬとはぐらかす。リリは「高貴な女性を待たせる無礼な殿方は、地球にはいない」と、ギンガナムの自尊心をくすぐって興味を抱かせた。運河人の集落に腰を落ち着けたロランとディアナとソシエは、月では地球での戦争のニュースを伝えないばかりか、戒厳令が敷かれたり、ギンガナム艦隊がちょくちょく月に降りて来て市政が悪い方向へ傾き始めていると聞かされる。そしてハリーからの連絡で、アグリッパに月のシステムの半分が掌握され、ディアナ・カウンターへの補給の遅延も暗殺者のことも全て仕組まれていたことを伝えられた。ディアナはアグリッパを正すためにもゲンガナムへ行かわねばならないとロランに相談する。しかし、戒厳令が敷かれ、システムが停止している現状では向かうこともままならない。すると、ロランは幼なじみのドナに運河の癖を利用するよう提案される。運河下のフォン・シティに降りたロランたちは、フリーマーケットを通ってある倉庫へ行く。そこでは男達が骨組みを、女達が皮を縫い、モビルスーツを鯨に変装させるための準備が行われていた。ドナはディアナをナイトのように守ろうと一生懸命なロランを励まし、ソシエは運河人の少女達と仲良くなる。みんなの助けで完成した鯨の着ぐるみでホワイトドールを覆い、ロランとソシエは運河を月の首都ゲンガナムへ進んだ。しかし、ヒゲがある鯨に気づいたステロ隊は攻撃を仕掛けてきた。ロラン達は街を守るために攻撃ができず、水中で危機に陥る。同じ頃、ゲンガナムの宇宙港へ降下するギンガナム艦隊の旗艦アスピーテに、ミリシャの宇宙船ウィルゲムも続いていく。はじめて目にする月の運河の都市に目を見張るリリとグエン達。そこへ、ステロ達から「ムーンレィスの裏切り者を発見」との報告が入る。グエンは、地球では、脱走者は衆人環視で銃殺の慣例があるので、生かして引き渡して欲しいとギンガナムを牽制する。一方、ロラン達に攻撃するステロ隊に、ドナ達の鯨の群が妨害する。ロランはその隙をついてステロ機を動けなくして退却させた。運河を壊さないように戦ったロランに礼を言うドナは、首都ゲンガナムの目前まで送り届けて、別れを告げた。
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第41话 战斗的决断
脚 本:星山博之 / 絵コンテ:西森 章 / 演 出:西森 章 / 作画監督:佐久間信一 / 月の首都ゲンガナムに潜入したロラン、ディアナ、ソシエは、地下通路で宇宙用の物資をネコババしてきたばかりのミハエルたちと再会し、ウィルゲムへと向かった。そこでディアナは、グエンたちがアグリッパとの接見を許されたと聞き、リリから同行しないかと誘われる。ディアナはグエンたちと女王の居城“白の宮殿”に向かうが、ディアナの使っていた車や宮殿にまでメンテナー家の紋章が入っていることで、アグリッパの裏切りが確証に変わった。一方、留守を守るウィルゲムにステロのマヒロー隊が攻撃を仕掛けてきた。その頃、リリを仲介にしたグエンたちは、アグリッパとの接見を始めていた。グエンはディアナを“秘書のキエル”と紹介し、ルジャーナ領の領主・ボルジャーノの親書を渡す。ステロの攻撃を防ぐロランたちだが、ウィルゲムは攻撃から逃がれるためにゲンガナムに向かってしまった。しかし、街に被害が及ぶことを考えないステロに困ったヤコップたちは“白の宮殿”を盾にしようと、ウィルゲムを移動させる。ウィルゲムが白の宮殿を盾にしたことに驚いたグエンは、すぐにミハエルたちの元へ戻り、「交渉を決裂させるつもりか!」と叱責するが、敵が奇襲攻撃を仕掛けてきたと聞くと、交渉を優位に進める腹案を掴み、白の宮殿にとって返す。アグリッパとギンガナムが黒歴史に詳しいということをグエンに話したディアナは、更にウィルゲムへ奇襲を仕掛けたのは、ギンガナムの部下だと推論する。戦い嫌いのアグリッパは、マヒロー部隊の独走を見逃しているギンガナムに不信感を持ちつつも、“∀ガンダム”を恐れるためギンガナムに頼るしかなかった。ハリーはギンガナムの動きを読んで、キエルを連れてギンガナムの旗艦から脱走する。ギンガナムの入れ知恵と新たな増援部隊を得たステロは、ミリシャが“ガンダム”を渡さなければ、グエンたちを処刑すると通告する。リリは泰然として相手の出方を見ようと言い、グエンを感心させる。ミハエルたちも守護神ホワイトドールを渡すなと言うが、それではディアナたちの命が危ない。究極の決断に立たされたロランは困り果ててしまう。
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第42话 Turn X起动
脚 本:浅川美也 / 絵コンテ:奥田誠治 / 演 出:南 康宏 / 作画監督:しんぼたくろう、中田栄治 / 戦闘は膠着し、白の宮殿を盾にしたウィルゲムに対して、ステロは“ガンダム”を引き渡せと要求してきた。渡さなければ、アグリッパと接見しているグエンたちを処刑するというのだ。 ミハエルたちはホワイトドールを渡すくらいなら、月もろとも滅ぶ覚悟だと切り返す。それはハッタリだが、時間を稼ぎ陸戦隊を送るつもりなのだ。しかし、ステロは猛然と攻撃を再開してしまう。ギンガナムはモビルスーツ“∀ガンダム”を始末するために、マウンテン・サイクルの“ターンX(ターンエックス)”を起動させるようバンデッツに乗るメリーベルに命じた。ロランはゲンガナムをノックスの二の舞にさせないようにホワイトドールを渡そうと考えるが、ソシエに止められている間にアグリッパから通信が入った。彼は「“ターンX”を月面上で倒せ」と命じる。聞きなれない“ターンエー”や“ターンエックス”という言葉に戸惑うロラン。アグリッパは“∀ガンダム”の正体も知らず乗り込んでいたロランに呆れ、遂に人質三人の命と引き替えに戦うことを強要するのだった。次第を見ていたディアナは、アグリッパが何を考えているのかと問いかける。アグリッパは「月の平和を考えている」と答え、「ディアナが行った地球帰還作戦が、人々に闘争本能を目覚めさせた。地球の方々もその扇動にのったのです」とディアナを糾弾する。一方、“ターンX”の起動は、ゲンガナム全体に停電をもたらした。この機に、ロランはステロたちをおびき出して月面へと向かった。また、ハリーとキエルの乗ったゴールドスモーも白の宮殿へと急ぐが、謁見室に乱入する形になる。ハリーといるキエルを見たアグリッパは驚愕し、ディアナと思ったミドガルドは銃口を向ける。その時、ディアナが正体を明かすが、アグリッパは「ディアナが帰還を強行したために、“∀ガンダム”が動き出し、放っておけば月も地球の文明も滅ぼしてしまうかもしれない」と言い残して、その場から逃走する。ディアナは様々な混乱を収拾するため、「冬の城で黒歴史の封印を解く」決断をした。だが、秘密の通路を先導するディアナは重なる疲労で走れないでいた。労るキエルに、ディアナは今度の帰還で死にたかったと告白する。キエルはそんなディアナを励ます。そこへ、ソシエとメシェーが、それぞれの機械人形で合流した。一方、月面に辿り着いたロランを、ギンガナム率いる新たなモビルスーツ(バンデッツ&ターンX)が待ち伏せる。
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第43话 冲击的黑历史
脚 本:高橋哲子 / 絵コンテ:赤根和樹 / 演 出:池端隆史 / 作画監督:佐久間信一 / 月面に辿り着いたロランの耳に鈴の音が響く。ギンガナム率いる新たなモビルスーツ(バンデッツ&ターンX)からだ。この二機が待ち伏せ、攻撃を仕掛けてきた。ロランは「戦うつもりはない」と言うが、彼らは話を聞くつもりはなく、∀ガンダムのデータを戦いながら録っていくのだった。ロランは、ギンガナムがディアナに背いていることを問い詰めても、∀ガンダムが古代の宇宙文明を破壊した禁忌のモビルスーツで、大昔からターンXと∀ガンダムは戦いあっていたことを聞かされ、最初からまともに取り合わないことを悟るのだった。一方、ディアナはゲンガナム中に「自らが地球に滞在していた期間の法令を全て無効にする」と通達した。そしてアグリッパたちへ「冬の城で黒歴史の封印を解く」という通信を送る。通信を聞いたギンガナムは、地球人には黒歴史の意味は分からないと考える。アグリッパも同じだが、逃走のため、冬の城の女王専用宇宙港に戦艦を呼び寄せよ、とミドガルドに命じた。冬の城へ向かう通路を進むソシエとリリ、メシェーたちは、キエルとディアナが入れ替わっていたことを知って驚くが、平然と受け流すグエンに、ディアナは地球人に黒歴史が実感として分かるかと不安を抱く。ソシエはディアナの心労を気づき、キエルに話すのだった。一方、白の宮殿に横付けになったウィルゲムを守って戦うハリーにステロは毒吐く。この様子を見たフランは、ミハエルにハリーは信じられる人物だと説明し、彼の戦うその様を見て写真に撮り続け、ロランの行方を案じる。そのロランは、月面で2機のバンデッツの攻撃を受け、隙をついて一時逃れ気配を消していた。ディアナの親衛隊であるハリーを恐れたアグリッパは、冬の宮殿から空港へ向かうため、近道のデータルームを通った。彼らを追いかけるディアナたち。そこにミドガルドの歩兵部隊と、救出に来たエイムズたちのミリシャ陸戦隊が激突し、交戦状態になる。が、その時、キエルの制止の声が響いた。そしてディアナは黒歴史の封印を、グエン、アグリッパたちの前で解き放つのだった。ゲンガナムの運河の底が光り、ミハエルたちやフラン、ハリーたちの前で戦場の光景が映し出される。それは、かつての宇宙戦争を記録した膨大なデータ映像だった。ソシエたちはその映像の中で戦う白いモビルスーツの姿にホワイトドールを重ね見る。核戦争をも引き起こしたという人類の多くは、地球圏を捨てて外宇宙へスペース・コロニーごと逃れて去っていったらしいが、ステロたちはその映像に武人の栄光の時代を見て、ミリシャのミハエルたちは黒歴史の技術で地上のディアナ・カウンターを薙ぎ払えると昂揚してしまう。ギンガナムも、人間は戦争で生きてきたと、武人こそ人の正道だと確信してしまう。黒歴史の映像が出ていた頃、“ターンX”チームと“∀ガンダム”は共振していた。データが再生され、全ての機体のコントロールが利かなくなっていると気づく。映像は、遙か昔、壊滅した都市に向かって飛ぶ1機のターンタイプ。その背のハッチが開き、羽根のように広がる。羽根から振りまかれた鱗粉の輝きは都市を砂塵に変えていったという。ディアナはターン・タイプが文明を埋葬したことを説明し、ロランとギンガナムはお互いの乗るモビルスーツの正体を理解した。
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第44话 新的敌人
脚 本:高山治郎 / 絵コンテ:日高政光 / 演 出:森 邦宏 / 作画監督:戸部敦夫 / 黒歴史を開いたデータルームで、滅びの人類史を示し、先に黒歴史の真実を知った上でギンガナム家が動くことを許したのかとアグリッパに詰め寄るディアナ。キエルも、破滅が待つと知っても機械人形を使う戦争を続ける気かとグエンに問う。アグリッパはソレル家を支えてきたと反駁し、グエンも地上の全てをディアナ・カウンターに開け渡すことはできないと答えた。ディアナは戦争を止めるため、軍の解体も口にするが、アグリッパは、ディアナが地球降下作戦を考え始めた300年前からパンドラの鍵が開かれたと弾劾する。宇宙戦争時代の映像を見た月の市民達はパニックを起こし、その混乱は暴動に発展した。闘争に目覚めたものは例外なく排除するというアグリッパに、ディアナは殺意を覚え、キエルも手を貸そうとするが、アグリッパを銃で倒したのはミドガルドだった。同じ頃、ギンガナムとの戦いから辛くも逃れたロランは、宇宙港のハッチに潜り込む。一方、アグリッパを射殺したミドガルドは、新たな秩序を築くため、ディアナも殺そうとするが、リリの銃がそれを防いだ。ミドガルドは逃走する。ディアナは暴動を鎮めるため、キエル、リリ達と共にゲンガナムへ向かう。冬の城では、一千万人の人々が冬眠しており、ディアナは攻撃が及ばないよう願い出る。しかし、皮肉にもその付近でハリーとステロの攻防が続き、お互い火器を使わない戦闘を繰り広げていた。ミリシャのエイムズ達、ソシエ、ロランも加勢する。その頃、グエンはシドへ混乱しているうちに黒歴史のデータ全てを吸い出すよう指示していた。そこへミドガルドが戦艦ジャンダルムでミサイル攻撃を掛けてきた。Iフィールドを発動して爆発を防いだハリー機は、ロランにもバリヤーを張るように要請する。すると本来の性能を発揮した∀ガンダムが光の幕を広げて爆発を吸い取っていき、更に戦艦ジャンダルムを押し戻していく。この様子に驚愕したミドガルドは∀ガンダムから逃げようとするが、ハリーのゴールドスモーによって戦艦ジャンダルムごと潰された。運河のスクリーンにディアナの姿が映る。呼びかけるディアナの言葉は、月の人々を心を掴み、暴動を治める。そして、地球の人々にも黒歴史の真実を伝えることが使命だと訴えた。
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第45话 背叛的格威
脚 本:大河内一楼 / 絵コンテ:奥田誠治 / 演 出:鳥羽 聡 / 作画監督:佐久間信一 / 負傷したハリーを見舞うキエルに、彼は影武者をさせたことを謝った。そして、キエルがディアナの哀しみの半分以上を受け持ってくれていることに感謝する。月の都市の人々はディアナの力でアグリッパの恐怖政治から解放され、彼女を歓迎していた。冬の城の冬眠者の解凍も開始され、様子を撮影するフランは、事実を伝える仕事に価値を見つけて、メシェーも自分の将来を考え始める。ミハエル達は、収奪した黒歴史の技術に興奮し、地球上のディアナ・カウンターを踏みつぶすと息巻くが、シドは火事場泥棒のような真似を恥じ、ディアナに知らせるべきだと言う。だがグエンは黒歴史は繰り返さないと断言して、地球への出航準備を急がせた。白の宮殿に呼び出されたギンガナムは、月のマウンテン・サイクルで発掘したモビルスーツの引き渡しをディアナから命じられる。ギンガナムが武力を司らずに弄んでいるからだ。同行のメリーベルは逆上して斬りかかるが、ディアナは動じない。ギンガナムは勝手に取りに来いと答えて退室する。デリケートな月の都市で、市民を味方につけた2人の女王相手に完全なクーデターは起こせないからだ。そのギンガナムとメリーベルの前に、グエンのスポーツカーが現れた。グエンは、ギンガナムと手を組もうとする。それを知らないディアナはターンXの受け取りをロランに頼もうとするが、ロランはグエンに呼び出された後だった。グエンがディアナ達を裏切り、地球に帰ろうとしていることを知ったロランは、ウィルゲムから∀ガンダムで逃げ出した。乗り遅れた人たちを乗せるためウィルゲムを押し戻そうとするロランだが、ギンガナムのターンXに妨害されてしまう。グエンは、ギンガナムと手を組んで地球に招き、自分が経済を受け持ち、ギンガナムに戦争を任せようと考えたのだ。ターンXで∀ガンダムを潰そうとするギンガナム。ロランはディアナにグエンとギンガナムの共謀を伝えるため、∀ガンダムからコア・ファイターを分離させて脱出した。
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第46话 重返地球
脚 本:星山博之 / 絵コンテ:奥田誠治、斧谷 稔 / 演 出:渡邊哲哉 / 作画監督:しんぼたくろう、中田栄治 / コア・ファイターで脱出したロランは、グエンとギンガナムに怒りを覚えていた。そして、ブルーノとヤコップもグエンたちについていけないと感じ、ウィルゲムから脱出しようとするがヤーニに見つかり、脅かされながら地球へ向かうこととなった。ギンガナムと手を組んだグエンは、スモーのコクピットで∀ガンダムが動くことを知り、機体の管理を自分に任せるように要求。グエンの宇宙船ウィルゲムとギンガナムの艦隊は並んで地球を目指して航行する。一方、グエンの手元から逃げ出したロランは、月の首都ゲンガナムに着陸し、ディアナにグエンとギンガナムの結託を報告した。シドは∀ガンダムを奪い返さねばと焦るが、ディアナは専用港から戦艦で追おうと申し出るのだった。その専用港への道中で浮かれてしまうロラン。∀ガンダムが手元からなくなり、緊張が解けたのだ。その一行にフランがテレビ局に職替えして追いついてきた。フランは、「内戦が始まり、ディアナ様を支持した国民はギンガナム軍によって粛正される」という噂で人々がパニックに陥っているのでディアナに鎮めて欲しいと訴える。ギンガナム軍は、追っ手が来ないように港の設備や宇宙船を破壊し、その光景にゲンガナムの人々は恐怖したのだった。ディアナは自分の健在と、地球へ行きギンガナムの暴挙を阻止することを許して欲しいことと、それを実行できれば地球で住む権利を後押ししてもらえる可能性を訴え、その確認をしたら必ず月に戻ってくるという約束を月の国民に向けて演説して、賛同を得る。ギンガナムの動きを見抜けなかったディアナは落ち込むが、ハリーは彼女に希望という灯火をともされたと言って、勇気づけた。確保された戦艦は使用できない不完全な艦だった。が、完成に力を貸す多くの船の建造技術者が現れた。ロランの運河仲間達も作業に加わり、出航へ向けて急ピッチで作業が進む。しかし、ギンガナム軍の月残留部隊が攻撃をしかけてきた。ソシエ、メシェーやエイムズたちは防衛に出る。 ロランはコア・ファイターでモビルスーツ“ズサン”に立ち向かい、有人機だけを狙っていった。そしてハリーのゴールドスモーと共に敵機を全部撃破した。この時間稼ぎで飛行準備は整い、ついにディアナの戦艦“ホエールズ”は月を離陸するのだった。
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第47话 金卡拉姆来袭
脚 本:高橋哲子 / 絵コンテ:西森 章、斧谷 稔 / 演 出:西森 章 / 作画監督:佐久間信一 / 地上に降りたギンガナム軍は各地のミリシャに攻撃をし、爆撃を繰り返していた。空襲は苛烈を極め、フロリヤやカルバニアの首都を瞬く間に攻め落としていたのだ。キースたちもこの爆撃の被害を受け、婚約者のベルレーヌが傷つき、怒りを募らせている。その頃、ディアナたちはようやく地球へ戻ってきた。リリは、父ルジャーナ領主とディアナが盟約を結び、ノース・アメリア各地の領主と連合してグエンとギンガナムに対抗する策を講じれば、勝機はある、とキエルに打ち明ける。ディアナはムーンレィスと地球人が共存している場所を降下地に決めた。だが、その場所、中立地帯にあるキースの工場には、ギンガナムと手を組んだグエンが不意の客として訪れていた。ギンガナム軍が地球の各領地に襲来しているはずと説明するグエンは、自分につけばギンガナムの攻撃を受けないとキースに協力を求める。キースは即答を避けるが、その日、もう二組がキースを訪れた。月の新型モビルスーツの情報を尋問に来たジョゼフたちと、戦艦“ホエールズ”で地上に戻ってきたロラン、フラン、ディアナたちだ。ディアナは、グエンがロランと∀ガンダムを手元に置こうとしたことから、グエンなりの計算があってギンガナムと手を組んだかもしれないと推測するが、それが思うとおりにはいかないだろうと見通していた。 しかし、キースは自分たちの場所を守る方法は戦争に関わらないことだから、ディアナたちがグエンとギンガナムに逆らわなければ、平和に暮らせる可能性があるのではないかと切り返す。そこに、グエンが再びやって来た。ディアナたちは翻意を求めるが、グエンは応じない。ジョゼフは、グエンの頑固さには戦いで決着をつけるしかないとウィルゲムに機械人形で攻撃を仕掛けてしまう。グエンに同行していたメリーベルも、∀ガンダムを呼び寄せて乗り込み、シッキネンの部隊と共にパン工場へ爆撃を開始した。ディアナたちを守るために全モビルスーツ隊は盾になってホエールズを守る。燃える工場を前に呆然とするキース。キースはディアナ達を信用して、自分は残って力を貸したいと言い出す。しかしディアナは、中立地帯で頑張ってきたキースには、パンを焼きベルレーヌたちを守って、自分たちが戦いを納めるのを待っていて欲しいと頼むのだった。
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第48话 迪亚娜回归
脚 本:高山治郎 / 絵コンテ:奥田誠治、斧谷 稔 / 演 出:南 康宏 / 作画監督:佐久間信一 / メリーベルが作動させた∀ガンダムの“月光蝶”システムは、嵐を呼び、甚大な破壊を引き起こした。危険を感じたグエンはギンガナムに∀ガンダムを渡してくれと要求する。ロランたちの元に現れたコレンは∀ガンダムの月光蝶が「汚染物質分解型のナノマシン(ナノサイズの微少ロボット)をIフィールドで拡散するシステムだ」と説明する。対抗策も判ると言うコレンは戦列への参加を希望した。ジェセフは裏切ったグエンの腹を探り、あわよくば∀ガンダムを取り返そうとフラットで出撃する。そして、フランとロランが止めようとそれを追う。一方、ステロのモビルスーツ部隊は、ディアナ・カウンターに宣戦を布告、攻撃を開始した。驚いたフィル、ミラン等は通信を送るが、ギンガナムは黙殺して、殲滅を命じた。知らせを受けた戦艦ホエールズで、ディアナは皆に「私たちも撃って出ましょう」という。「月と地球の民が手と手を取り合って生活できる世界を作る」ために「一度はディアナを裏切ったフィルたちディアナ・カウンターの人々を信じましょう」というディアナの言葉にキエルは同じ思いを持った。そして、ハリーに全軍を出撃させて、さらにコレン軍曹を呼ぶ。宇宙船ウィルゲムに着艦したジョセフとロランたちはグエンの説得を試みる。ジョゼフに問いつめられたグエンは、ムーンレィスの文化に飲み込まれないように手を組んだと話して、地球産機械人形部隊の指揮を執らないかと逆に持ちかける。だが、ジョゼフはグエンの申し出を拒絶。そして、ウィルゲムからの脱走を図ったブルーノとヤコップが火事騒ぎを起こす。ジョゼフも乗ってきたフラットの装備を爆発させて、ロランにフランを連れて逃げろと叫んだ。脱出するロランたち。整備された∀ガンダムへロランが乗り込もうとするとジョセフがさっさと割り込んだ。同じ頃、荒野の戦場に駆けつけたディアナ軍はステロ隊に攻撃をかける。そして、ディアナはコレンが操縦する複葉機ヒップヘビーでディアナ・カウンターの旗艦ソレイユへ降り立った。ソレイユのディアナ・カウンターの兵士たちは全員、女王の帰還を喜んだ。ディアナは駆けつけたフィルとミランに対すると、かつての行為を咎めず、地球の戦力と協力してギンガナム軍を挟撃するために力を貸してほしいと願いに2人はディアナの温情に恭順する。ディアナ・カウンターの結束が再び固まったのだ。
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第49话 月光蝶
脚 本:高山治郎 / 絵コンテ:横山彰利、斧谷 稔 / 演 出:池端隆史 / 作画監督:しんぼたくろう、中田栄治 / ディアナ・カウンターとギンガナム艦隊の戦いは更に激しくなっていた。武門を司っていたプロのギンガナムに対して、市民あがりのディアナ・カウンターでは戦力に差が開いており、ディアナ・カウンターのモビルスーツが次々と倒されていく。ハリーは∀ガンダムにロランが乗っていないことを気にしていた。勿論、ロランも乗るつもりはあるのだがジョセフの地球人の意地もわかるので強く言えないでいたのだ。∀ガンダムに乗り込んだジョゼフを追って、ロランとフランは、フラットで戦場を視察する。一方、グエンはギンガナムや部下のミハエルを持て余していた。それぞれが勝手に動き出し、いつ空中分解してもおかしくない空気がながれる。ディアナが戻ってきたことでソレイユには活気が戻っていた。コレンは自分専用のカプルを一機調達して、ディアナ・カウンターの先鋒を務める。フランは、彼氏であるジョゼフに∀ガンダムをロランに返すよう説得するが彼は耳を貸さない。ジョゼフはフランが自分の子を身篭ったのを知って、父親として∀ガンダムで戦いたいのだ。次々と戦場に到着するアメリアの軍隊とディアナ・カウンター。この様子に合わせて、大型ホバー車両“ギャロップ”でルジャーナ・ミリシャを率いていたリリも、ディアナ・カウンター側と合流し、全軍を前進させる。だが、ステロのマヒロー隊とバンデットを操るメリーベルの前に、メシェー達ミリシャは苦戦する。そこへ加勢に来たコレンが現れ、メリーベルと戦いを開始した。しかし、ターンXで出撃したギンガナムは、ルジャーナのボルジャーノンを蹴散らし、ディアナ・カウンターのウォドムも撃破した。そこにジョゼフの乗った∀ガンダムが現れ、月光蝶システムでターンXに立ち向かった。戦場に追いついたロランは、必死になってターンタイプ同士の戦いを止めようとするが、ギンガナムはターンXの月光蝶を使い、邪魔をした部下のステロも倒してしまう。コレンの作戦で地中に潜ったロラン達は月光蝶の力から逃れて、ジョゼフを助け出し、改めてコア・ファイターを∀ガンダムに換装する。
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第50话 黄金之秋
脚 本:浅川美也 / 絵コンテ:川瀬敏文、斧谷 稔 / 演 出:森 邦宏 / 作画監督:菱沼義仁、後藤雅巳 / 2機のターンタイプをディアナが追っていると知ったハリーは、ソレイユ以下の艦隊にギンガナム艦隊の制圧を命じ、戦場に向かわないようにしたが、ディアナはそれでもロスト・マウンテンに向かうよう指示する。フィル少佐は、反逆罪に問われても女王を守るためと言って船を動かさなかった。 コレンもロランの加勢をするためにソシエたちの協力を得て、カプルを遠くまで飛ばす。コレンは、最後にソシエたちの身を案じてブルーノたちに彼女等を収容することを命令する。キエルの戦艦ホエールズもロスト・マウンテンに向かうが、ひとり、リリは、墜落寸前のグエンの宇宙船ウィルゲムを追っていた。ギンガナムは、人間は戦いを忘れることなどできはしない、だからターンXで全てを破壊し、新しい時代を始めるとロランを挑発する。メリーベルも最後の戦いに加わろうとするが、コレンのカプルに撃破されてしまう。そしてターンXにも飛び掛るが、圧倒的なパワーにかなわずコレンカプルごと破壊されてしまう。ソレイユのディアナは月光蝶の被害を少しでも減らすため、バリアーを張りつつ戦場へ近づく。同じ頃、不時着したウィルゲムの甲板にグエンが佇んでいた。追いついたリリは、メリーベルが乱入して気絶するのと、逃げ出したはずのミハエル達の飛行船が風に流されて近づくのを認めて、グエンに「アメリアは自分が治める」と告げる。戦場で、ギンガナムはディアナに遠ざけられたことで彼女を否定するようになった心情を吐き出し、戦いを楽しむ。これに対してロランは捨て身でターンXの攻撃を浴び、∀ガンダムごとビーム・サーベルで突き刺し2機の動きを止める。コックピットから逃れたギンガナムとロランは生身で斬り合うが、月光蝶の糸のようなものにギンガナムは絡まれて倒れた。ソシエがフラットでロランを救出した直後、2機のターンタイプは月光蝶の光に包まれて繭玉になり、やがて、小さなマウンテン・サイクルに変化した。戦争終結から半年ほど経った頃。月と地球間の定期便が開通する。その宇宙船“ローラ号”にはキエルとハリーが乗り込む。そして、金色の落ち葉が降る湖畔のログハウスに隠棲したディアナの傍には、ロランの姿があった。